こんにちは!カメラ歴15年、カメラ総購入台数25台のNEKO(ねこ)です!
EOS R50気になりますか???
はい!僕もEOS Kiss M2を使っていましたが、発売日にEOS R50に買い替えました!
それでこの記事では2023年3月に発売されたキヤノンの新しいエントリーミラーレス一眼であるCANON EOS R50と、前モデルのCANON EOS Kiss M2を比較し、違いをユーザー目線で比較しています。
EOS R50 って新しいEOS Kiss なの??
キャノンは公式にEOS R50がEOS Kiss M2の後継機であるとは言っていないようですけど、実質はそうでしょうね
「Kiss」の名前が外れたとはいえ、EOS Kiss M2と同じくエントリー層を受け持つEOS R50は、一体どの程度進化したのでしょうか?
初めてカメラを買う人にもなるべくわかりやすいように、さらに買い替えを考えているEOS Kiss M/M2ユーザーの参考にもなるように比較画像満載でお送りしたいと思います!
EOS Kiss M2持ってるけど買い替えようかな・・・
これからカメラを始める人だけでなく、EOS Kiss M2ユーザーの買い替え検討の参考になる情報も満載ですよ
この記事でわかること
- EOS R50とEOS Kiss M2のはっきりわかる違い
- EOS R50とEOS Kiss M2のあまりわからない違い
- EOS R50よりもEOS Kiss M2の方が良かったところ
など
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- 結論:EOS R50は正常進化、でも撮るものによってはEOS Kiss M2でも十分かも
- EOS R50とEOS Kiss M2のスペックの違い
- EOS R50とEOS Kiss M2の外観を比較してみよう
- EOS R50とEOS Kiss M2の「はっきりわかる」違い
- EOS R50とEOS Kiss M2の「意識したらわかる」違い
- EOS R50とEOS Kiss M2の「ほとんどわからない」違い
- EOS R50がEOS Kiss M2よりスペックダウンしたところ
- EOS R50の残念ポイント
- 撮影タイプ別:EOS R50がおすすめなのはこんな人
- 撮影タイプ別:EOS Kiss M2がおすすめなのはこんな人
- まとめ:性能差はかなりのもの、高く売れるなら買い替えもあり
結論:EOS R50は正常進化、でも撮るものによってはEOS Kiss M2でも十分かも
結論から言うと、「EOS R50」はほとんどの部分が「EOS Kiss M2」よりも高性能だと感じます。
特にAF(オートフォーカス、自動ピント合わせ)は最新のトラッキング対応AFが採用されており、間違いなくクラストップの性能でしょう。
その他にもEOS Kiss M2の残念ポイントだった、4K動画周りの弱点(クロップ&最高24P)も改善しており、USBもType-Cになるなど細かい所を含めて最新にふさわしいアップグレードがされています。
やっぱり2年以上も経ってるんだから結構差ができちゃうよね
今回のEOS R50はほぼすべての面でEOS Kiss M2はおろか、他社のエントリー一眼と比較してもトップクラスの出来だと思います。
一方でEOS Kiss M2は少々古くなりましたが、それでも標準レンズが15mmスタートである点は僕にとってとても使いやすく、正直風景だけであればEOS Kiss M2の方が好きでした。
費用をなるべく抑えたい人や、お散歩カメラとしての使用であればEOS Kiss M2でも十分な写りをしますので、そのあたりも考えていきたいと思います。
EOS R50とEOS Kiss M2の比較画像満載ですよ
EOS R50とEOS Kiss M2のスペックの違い
まずはスペックの違いをざぁっと見てみましょう
ではまずEOS R50とEOS Kiss M2のスペックの違いを見てみましょう。大きく違う所を赤文字にしています。
EOS R50 | EOS Kiss M2 | |
---|---|---|
センサーサイズ | APS-C | APS-C |
画素数 | 2420万画素 | 2410万画素 |
ボディ内手ブレ補正 | 無し | 無し |
センサークリーニング | 無し | 有り |
画像処理エンジン | DIGIC X | DIGIC 8 |
記録メディア | SDカード (UHS-I) | SDカード (UHS-I) |
メディアスロット数 | 1 | 1 |
常用ISO感度 | 100-32000 | 100-25600 |
フリッカー低減機能 | 有り | 無し |
明瞭度設定 | 有り | 無し |
AF | デュアルピクセル CMOS AF II | デュアルピクセル CMOS AF |
測距点 | 4503点 | 143点 |
トラッキングAF | 有り | 無し |
サイレント撮影機能 | 有り | オートのみ |
最高シャッター速度 (メカ) | 1/4000 | 1/4000 |
最高シャッター速度 (電子) | 1/8000 | 無し |
連写数(メカ) | 12枚/秒 | 10枚/秒(AF固定) 7.4枚/秒(AF追従) |
連写数(電子) | 15枚/秒 | 無し |
バッファ(JPG) | 約42枚 | 約36枚 |
バッファ(RAW) | 約7枚 | 約10枚 |
モニターサイズ | 3.0型 | 3.0型 |
モニタードット数 | 162万ドット | 104万ドット |
4K動画 | 30p,24p (クロップ無し) | 24p (クロップ) |
商品レビューモード | 有り | 無し |
動画自動水平補正 | 有り | 無し |
動画ブリージング補正 | 有り | 無し |
インターフェース | USB Type-C | Micro USB |
バッテリー | LP-E17 | LP-E12 |
撮影可能枚数 (ライブビュー) | 約370枚 | 約320枚 |
重量 (ボディ、ブラック) | 328g | 350g |
発売日 | 2023年3月 | 2020年11月 |
(参照:EOS R50商品ページ、EOS Kiss M2商品ページ)
すごい!ほとんどEOS R50の圧勝だね!
EOS R50は新しい機種なので、「スペックが進化」しているのは当然ですね。
EOS R50はEOS Kiss M2より約2年(初代Kiss Mからだと約5年)新しい機種なので、カメラとしての性能を比較した場合当然のことながら、殆どの場面で新しいEOS R50はEOS Kiss M2よりも高性能になっています。
詳しくは後述しますが、新しいトラッキング対応のオートフォーカス(自動ピント合わせ)やサイレント撮影機能の本格的な実装などは、初めてカメラを買う人でも恩恵を受けられるでしょう。
「カメラをこれから始める」、「詳しいことは分からない」という人で、EOS R50とEOS Kiss M2の価格差がなんとかなる人であれば、普通は新しいEOS R50を選ぶ方が無難ですね。
大抵の人は新しいEOS R50を狙う方がいいと思います
EOS R50とEOS Kiss M2の外観を比較してみよう
それでは次は二機種の外観を比較してみましょう
EOS R50とEOS Kiss M2の外観上の大きな違いはありませんが、デザインが直線的だったEOS Kiss M2に比べてEOS R50はどちらかというとずんぐりした印象となっています。
細かい所を言えば、メイン電子ダイヤルがEOS Kiss M2はキャノンのカメラでは珍しい「シャッターボタンを囲むタイプ」だったのに対して、EOS R50は他のRシリーズのカメラと同じタイプになっています。
さらに「M-fnボタン」が廃止されISOボタンとなり、録画ボタンと合わせて配置場所も大きく変わりました。このボタン類は慣れれば「指で場所を覚える」ものなので、あまり大きな変更は嬉しいものではないですね。
続いて付属レンズの違いも見てみましょう。付属の標準レンズはどちらも撮影時には伸ばす必要がある沈胴式です。
EOS Kiss M2の標準レンズは伸ばすのにロックスイッチの操作が必要ですが、正直僕はこれが本当に面倒で嫌でした。
一方で新しいEOS R50の標準レンズではロックスイッチが省略され、回すだけで撮影状態に伸びる仕様になっています。
さらにダブルズームキットに付属する望遠レンズも比較してみましょう。
ぱっと見はあまり変わりませんが、新しいRFレンズの方がほんの少し長くなっています。
さらにレンズの根本(マウント付近)については、フルサイズ対応のRFマウントを採用しているR50用のレンズはマウント径に合わせて一回り太くなっています。
この二つを使い比べた感じですが、重量やピントが合う速さ、ズームリングの重さなど、僕の感覚では大きな違いは感じません。
並べてみると似ているようで結構違う所があるね
レンズのロックスイッチが廃止されたのと、ダイヤルの形状が変わったのが外見での大きな変更点でしょうか
EOS R50とEOS Kiss M2の「はっきりわかる」違い
ではまずEOS Kiss M2に比べて、はっきりと体感できるぐらい進化したポイントを見てみましょう
オートフォーカス(自動ピント合わせ)がめちゃくちゃ進化した
構図内に入った被写体を高精度に検出し、センサー面の全域※1を使ってトラッキング。デュアルピクセルCMOS AF IIは、従来よりAFエリアが拡大・細分化したことにより、被写体をとらえて追いかける機能も進化しました。撮りたい対象にカメラを向けると一瞬でフォーカスし、被写体の動きに追従しながらピントを合わせ続けます。
キヤノン EOS R50 高速AF・連写
ディープラーニングを元に開発した被写体検出アルゴリズム「EOS iTR※ AF X」により、画面内に入ったものが被写体かどうかを判断。特に人物、動物、乗り物に対して、高精度な検出・追従性能を発揮します。EOS R50はそれらの特徴から被写体を自動的に検出し分ける「自動」モードを搭載しました。
キヤノン EOS R50 高速AF・連写
僕が感じる撮影面でEOS R50とEOS Kiss M2の一番の違いはこのAF(オートフォーカス、自動ピント合わせ)の違いだと思います。
新しいEOS R50は一度被写体を「ロックオン」すると被写体が動いても自動で追い続ける「トラッキングAF」を使うことができ、これが人や動くものの撮影時にとても重宝します。
さらに他にもAF枠の数や種類も中級機並みになりましたし、僕的には人だけでなく動物の瞳も自動的に認識してピントを合わせる「動物瞳AF」はすごく嬉しい機能です。
犬や猫だけでなく鳥も自動で認識するんだね!
人もそうですが、動物の目にきちんとピントを合わせるのはかなり難しいので、これはかなり嬉しい機能ですよ
ついにサイレントシャッターがまともに使えるようになった
ミラー機構のないミラーレスカメラならではの無音撮影ができます。
キヤノン EOS R50 簡単撮影
さらに僕の中で大きい変更点がこの「ちゃんとした」サイレント撮影機能の実装です。
じつは以前のEOS Kiss M2にもこのサイレント撮影機能があるにはあったのですが、ISO感度や絞りといった基本的な設定すらAUTO以外に変えることができない「シーンモード」での使用に限定されていました。
僕はさすがにF値もISO感度も設定できない「シーンモード」を敢えて使うことは無いので、このEOS Kiss M2のサイレント撮影は僕にとっては「無いもの」でした。
しかし、今回EOS R50に搭載されたサイレント撮影機能は上位機種と同じくAvモードやTvモードでも使えるようになりました!
EOS R50のサイレント撮影は、いつも使うモードでシャッター音だけを消して撮れるので、露出補正やホワイトバランスなど自分の好みのままに調整することが可能です。
これで、子供の寝顔や発表会といったシャッター音がちょっと気になる場面でも、心置きなく撮ることができるようになりました。
シャッター音を消して撮れるんだね
以前は「サイレントはオートのみ」という、ちょっと撮れる人にはとても歯がゆい仕様だったのですが、改善されましたね
デジタルテレコンで手軽に望遠撮影ができるようになった
デジタル処理で撮影倍率を約2倍、約4倍にできるデジタルテレコンバーター機能。レンズの望遠端でも届かない被写体やシーンで、さらなる望遠効果を得ることができます。
キヤノン EOS R50 多彩な表現
EOS R50には「デジタルテレコン」という、簡単に拡大して撮る機能が追加されました。
例えばズームが既に望遠一杯なのに、「もうちょっと大きくならないかな?」と思った時にこのデジタルテレコンを使えば、もう一段階大きく撮ることができます。
このデジタルテレコンはスマホなどの「電子ズーム」と同じく、あまり大きくすると画質が劣化するのですが、簡単に「もうちょっと大きく」撮りたい時などに手軽に使えてとても便利です。
使う時に2Xと4Xが選べますが、4Xだとさすがにぱっと見でも劣化がわかるので、僕はいつも2Xあたりに抑えて使うようにしています。
残念ながらRAW記録時には使えないという弱点があるので、僕も作品撮りなどでは使いにくく思いますが、ちょっとした撮影で手軽にパッと大きく撮れるのは嬉しい機能ですね。
これがあれば望遠レンズいらないんじゃ・・・?
そこまで便利になればいいですけどね、やっぱり画質がちょっと悪くなっちゃうので、使いどころの見極めが必要です
「明瞭度」パラメーターが追加されて表現の幅が広がった★オススメ★
この「明瞭度」パラメーターは知る人ぞ知る魔法のパラメーターと言っても過言ではない位、写真表現の幅をグッと広げてくれる調整項目で、僕はこの明瞭度を調整するためだけにRAW現像をすることもあるぐらいです。
この明瞭度設定はEOS Kiss M2には非搭載でしたが、EOS R50には搭載されており、カメラ内での調整の幅がかなり広がりました。
簡単に言うと「ふわふわ~カリカリ」を調整するパラメーターで、例えば花やポートレートなどは「よりふわっと」仕上がりますし、街スナップなどによりインパクトを持たせることもできます。
上の作例はもともとフワッとした被写体だったのでわかりにくいですが、花などを撮る時に明瞭度をマイナス側に調整しておくとより柔らかい雰囲気が出るのがわかりますでしょうか?
逆に街スナップでコンクリートや鉄を撮る時にはプラス側一杯にしておくと、冷たさや固さが際立つのでこれもおすすめです。
最初はなかなかそこまで手が回らないと思いますが、僕の中では「もうコレ無しでは撮れない」と思うぐらいよく使う調整項目です。
RFマウントになってレンズの選択肢が広がった
これは「はっきりわかる違い」に入れていいのかどうかわかりませんが、EOS R50はRFマウントになりましたので、最新のRFマウントレンズを使うことができるようになりました。
EOS Kiss M2が採用しているEF-Mマウントは発売当初からお世辞にも充実しているとは言い難く、さらにサードパーティ製レンズもほとんど出ないままその幕を閉じてしまいました。
このレンズの将来性が全く無いのが、僕が今回EOS Kiss M2を早々に見切った大きな理由の一つです。
その点EOS R50のRFマウントもレンズの種類や数はまだまだですが、それでも今後新商品のレンズが出てくるはずなので、ゆくゆく追加レンズも買って楽しみたいと思っている人には、僕は断然EOS R50をおすすめしたいと思います。
EOS R50なら例えば「撒き餌レンズ」で有名な50mmF1.8もアダプター無しで使うことができます
4K動画が(ようやく)30Pに対応した
実質6Kの画質で記録して4Kにリサイズする[6Kオーバーサンプリングプロセッシング]を採用した4K30p(クロップなし)動画の撮影が可能に。画角がクロップされない広いエリアで撮影ができるほか、従来機種(EOS Kiss M2)の4K映像に比べ、色再現性に優れ、ディテールまで鮮明な映像を記録できます。
キヤノン EOS R50 動画撮影
僕がEOS R50の発表を見た時、「やっとか!」と「おぉ!」の声が同時に出たのがこの動画機能です。
従来のEOS Kiss M2は4K動画に一応対応しているとはいえ、24pまでにしか対応していないのと、「クロップ」といって、本来のレンズ性能よりも拡大して記録されるという、時代遅れ感満載の仕様でした。
それがEOS R50で「ようやく」30pで撮れるようになっただけでなく、クロップなし6Kオーバーサンプリングという予想外に高性能な仕様となり、従来の動画が弱いイメージを一気に打ち壊しに来た感じですね。
その6Kオーバーサンプリングってすごい事なんですか?
勝手にクロップ(拡大)されないのはもちろん、たくさんの画素からデータを作るのでより細かいディテールまで再現できるようになるんですよ
正直僕は動画のヘビーユーザーではないのですが、それでも実際に見比べるとEOS Kiss M2の4K動画はどこか「モヤッ」とした感じがあるのに対してEOS R50の4K動画は明らかに「シャキッ」としているのがわかります。
さらに、最近流行りの「商品レビュー用モード」や「動画時自動水平」機能なども用意されていて、キャノンは割と本気で動画ユーザーを取りに来ているのかもしれませんね。
USB端子がType-Cになった
これも僕にとっては超嬉しい変更点で、EOS R50は接続ケーブルが「USB Type-C」となりました
僕はスマホの端子もこのType-Cなので、ケーブルが共用できるというメリットがあります。(もちろんここは人によって違うと思います)
実際にType-Cを使ってみるとよくわかりますが、端子の表裏を意識しないでいいというのは本当に快適なので、はやく手持ちの機器が全てType-Cに置き換わらないかなぁ、もう一気に全て入れ替えようかなぁなどと考えています。
余談ですが、これで僕の手持ちカメラの中でMicro-USBを使っているのはソニーのα6400だけになりました。
よかった、これでUSB Microケーブルはいらなくなるね
自分はまだまだ他にも古いカメラがあるのでMicroケーブルは手放せませんけどね
EOS R50とEOS Kiss M2の「意識したらわかる」違い
では次に、EOS R50とEOS Kiss M2の「ぱっと見は分からないけど、よく見たらわかる」違いを見ていきます
画像エンジンが最新の「DIGIC X」になって暗い所のノイズが減った
静止画での常用ISO感度は100~32000(拡張51200相当)※。夜景や薄暗い室内のような十分に光量が得られないシーンで、感度を引き上げて撮影しても、ブレやノイズを抑えたクリアな画像が得られます。
キヤノン EOS R50 高画質
高感度ノイズも人によって意見が分かれるかもしれませんが、僕はそれなりに減ったと思います。
高感度ノイズの多さはセンサーや画像エンジンの能力と関係がありますが、EOS R50はEOS Kiss M2よりも新しい世代の「DIGIC X」が採用されています。
さらに詳しい仕様は公開されていませんが、当然画像センサーも相応に新しい仕様のものが載せられているはずです。
上の画像は実際にEOS EOS R50とEOS Kiss M2でISO感度をほぼ最高の「ISO 25600」で撮った画像です。
EOS Kiss M2の方は高感度で出てしまうザラザラしたノイズを消すために、強力なノイズリダクションが効いていますが、その副作用でかなり細部が潰れた「モヤッとした」画像になってしまっています。
一方でEOS R50は同じように強力なノイズリダクションがかかっているのですが、細部のディテールは十分に残っていて、僕の基準ではスマホレベルであれば十分に使えると思います。
次にセンサーそのものの性能を比較するために、敢えてノイズリダクションをオフにして撮影してみました。
上の作例を見ていただければ新しいEOS R50はEOS Kiss M2と比べてかなりザラザラ感が少ないのがわかると思います。
つまりEOS R50は画像エンジンに加えて、イメージセンサーそのものの性能もアップしているので、あくまでも僕の意見ですが、かなり「暗い所でも撮れる」カメラになっていると感じます。
ぱっと見だと違いがわからないね
スマホの小さな画面で見るだけならノイズの影響はほとんどありません。SNS中心ならこの2台の違いはほぼ無いでしょうね
電子シャッターのみだけど1/8000秒が使えるようになった
どのメーカーもエントリークラスのミラーレス一眼は、シャッタースピードの最高が1/4000秒なのがほとんどですが、新しいEOS R50は電子シャッター時にもう一段早い1/8000秒が使えるようになりました。
電子シャッターなので動体には不向きですが、例えば屋外ポートレートでF1.4を使いたい時に1/4000秒だとギリギリ露出オーバーしてしまう時など、あれば助かりますね。
もちろん電子シャッターだともっと早いシャッタースピードが切れる機種もあるので、物足りないと言えば物足りないのですが、初心者向けカメラであることを考えると、1/8000秒が使えるだけでもまぁ悪くないのかなと思います。
1/4000とか1/8000とか、よく意味がわからない
屋外でF値1.4とかの単焦点レンズを使う場合に、ちょっとだけ助かる可能性がある、みたいな感じです
連写のコマ数が増えた
これは普段連写を使う人であればはっきり分かる違いだと思いますが、EOS R50は連写のコマ数が増えました。
特にEOS Kiss M2はAFをサーボ(自動追従)にしていると1秒間で7.4枚しか撮れないのに対して、新しいEOS R50はサーボモードでも1秒間に12枚、電子シャッターなら15枚も撮れるようになりました。
ただ、詳しくは後述しますが、EOS R50はRAW連写時のバッファが小さいため、あっという間に連写がストップ(バッファフル)してしまうのは注意です。
僕はEOS Kiss M2の7コマでも困らなかったので、ここの恩恵はあまりありませんが、人によっては大きな違いかもしれません。
RAWだとどちらも残念ながら1秒ぐらいしか連写が続かないので、あまり使えないという意味で差はないですね
EOS R50とEOS Kiss M2の「ほとんどわからない」違い
では最後にEOS Kiss M2とEOS R50の「見比べてもほとんどわからない程度の違い」を見てみましょう
液晶モニターの解像度が上がった
僕が思う言われてもほとんどわからない違いの一つがこの液晶モニターの解像度です。
従来のEOS Kiss M2のモニターの画素数が104万画素に対して、新しいEOS R50のモニターの画素数は162万画素と、EOS R50の液晶モニターはかなりスペックアップしました。
ですが、並べてみてもその差を違いを見出すのは難しく、EOS Kiss M2の液晶モニターも十分に綺麗なので、僕は「良い意味で」どちらでもいいと感じます。
見比べたら違うというのは分かるけど、どっちが綺麗かと言われれば・・・難しい・・・
バッテリーの持ちがちょっとだけよくなった
新しいEOS R50はバッテリーがEOS RPやEOS R10と同じ「LP-E17」となりEOS Kiss M2よりもほんの少し大きくなりました。
スペック上の撮影可能枚数で比較するとライブビュー時だとEOS R50が370枚、EOS Kiss M2が320枚と確かに増えています。
ですが、この公表されている撮影可能枚数はあくまでも目安であり、それぞれの撮り方でかなり変わるのであまりアテになりません。
実際使ってみて、僕はEOS R50のバッテリー持ちが劇的に良くなったとは感じません。(もちろん悪くなったとも思いませんが)
なので引き続き、バッテリー持ちはあまり良くないと思っておくことをおすすめします。
どちらの機種も最初は100枚ぐらいしか撮れないこともありましたが、慣れてくれば500枚近くは撮れていますよ
起動時間がほんの少し早くなった
これは僕が鈍いだけかもしれませんが、僕は言われるまでこの差に全く気づきませんでした。
電源スイッチを入れてから、EOS R50の方がEOS Kiss M2に比べて半分ぐらいの時間で起動します。
ですが、実際フィールドで「電源オンの起動が早くなった!」と感じるかと言われれば、それはその人の撮影スタイルによると思います。
この辺は実際に都市型のスナップシューターの方々に話を聞いてみないとわかりませんが、きっと普通に使う分にはこの「コンマ何秒」の起動時間の違いはほとんどわからないと思います。
自分はEOS Kiss M2でも遅いと感じたことはなかったので。このあたりの感じ方は個人差があると思います
ほんの少し軽くなった
従来のEOS Kiss M2も十分に軽量なカメラだったのですが、新しいEOS R50はなんとそれよりも軽く仕上げてきました。
とは言っても正直12gの違いを感じることは僕にはできません。
でもまぁ軽いのは良い事ですけどね☆
EOS R50がEOS Kiss M2よりスペックダウンしたところ
では次は新しいEOS R50がEOS Kiss M2に負けている所を挙げていきます
標準レンズが18mmスタートになってしまった
正直な所僕はこの点でかなりがっかりしました。EOS R50の一番の欠点と言ってもいいぐらいです。
それは、EOS Kiss M2の標準レンズは「15-45mm」であったのが、新しいEOS R50のキットレンズはなんと「18-45mm」と大きくスペックダウンしてしまった、という点です。
広角側が15mmと18mmでは撮れる範囲が大きく変わりますので、特に僕のような風景、広角好きな人にとってはかなり痛い変更です。
上の二枚を比べると、下のEOS Kiss M2の方が「広く」撮れているのがわかるでしょうか。
これは遠景なので「たったこれだけの違いか」と思うかもしれませんが、僕が好んで撮る下から見上げるようなアングルや室内などでは、この数ミリの差がかなり大きな差になります。
僕にとってEOS Kiss M/M2の15mmからの標準レンズは標準ズームでありながら準超広角まで使えるとても使い勝手が良いレンズでした。
それだけに、わざわざ新しいモデルでスペックダウンさせたことに正直ガッカリです。
正直今時18mmスタートは結構時代遅れ感がありますね・・・
センサーのセルフクリーニング機能がなくなってしまった
これもEOS Kiss M2に比べて結構大きな「負け」ポイントですが、新しいEOS R50はセンサーのゴミを自動で落とすセルフクリーニング機能が省略されました。
長年デジタル一眼には当然のように搭載されてきた機能なので、無くなると聞いた時はびっくりしましたが、コストダウンのためには致し方ない所なのでしょう。
しばらくこのセンサー出すとクリーニングがないEOS R50を使ってみた感想ですが、普通の撮影では付属レンズが暗いためあまり絞り込むことがなく、ダストの影響を感じることは僕はありませんでした。
ですが三脚で夜景を撮ったときにF16まで絞るとダストの写り込みが起きたので、かなり絞って撮る人はブロワーでのこまめな清掃が必須になると思います。
クリーニング機能がなくなっちゃたら、センサーにゴミが着いた時どうしたらいいんだろう
「ブロワー」で一吹きすれば大抵のチリやホコリは飛ばせるので、手間ですが心配するようなことではありませんよ
RAWでの連続撮影枚数(バッファ)がちょっとだけ少なくなった
これは僕としてはちょっと不思議な所なのですが、新しいEOS R50はEOS Kiss M2に比べてRAW連写時の撮影可能枚数が「10枚→7枚」に落ちてしまいました。
何が不思議かというと、同じ連写でもJPGの場合は連写時の撮影可能枚数は「36枚→42枚」に僅かですが増えているので、バッファそのものが減ったわけではないように思うからです。
中級者になる頃にはRAW現像をする人も増えると思いますが、ただでさえ少ないバッファがさらに減ったとなると、結構残念な変更ですね。
EOS R50の残念ポイント
ではさらに、個人的に感じるEOS R50の改善して欲しいポイントを挙げていきたいと思います
もはや意地なのか?「1ダイヤル仕様」なので中級者の2台持ちには不向き
これは僕はEOS Kiss M2の時から感じていた事ですが、キャノンは伝統的にKissシリーズは1ダイヤルと決めていたような節があります。
確かに初心者用モデルに2ダイヤルはちょっと過剰という考えもわからなくはありません。
ですが、ソニーのα6400や富士フィルムのX-S10といった競合機は既に全て2ダイヤルとなっています。
市場の競合機と比べるとこのEOS R50の1ダイヤル仕様は非常にもったいない感じがしてしまうんですよね。
露出補正の際の操作が他のRシリーズのカメラと違うので、サブ機としての導入がしづらいんですよね
さすがにプロとかの人はサブ機でももうちょっといいカメラ買うんじゃないかな
同じRFシリーズのカメラなのにボタン配置に一貫性がない
EOS R50の残念ポイントのラストはボタン配置についてです。
このEOS R50の一つ上にEOS R10という機種があります(持ってます)がこの2機種、なぜかボタン配置がガラリと違うんです。
1ダイヤルなので露出補正関連の操作が違うのは仕方ないとしても、新機種が出る度に電源レバーやダイヤルの仕様、メニューボタンの位置などを毎回変えてきているのには、何か理由があるのでしょうか・・・。
個人的にはR50のように右手だけで操作できるのはとても使いやすいと思うのですが、どちらにしても基本的な操作は統一して欲しいところです
撮影タイプ別:EOS R50がおすすめなのはこんな人
ではここからは新しいEOS R50をおすすめしたい人を考えましょう
「動いているもの」を撮りたい人
僕が新しいEOS R50をおすすめしたい人のNo1は、なんといっても「動くもの」を撮りたい人です。
動くものと言っても、元気なお子さんやペット、飛行機や電車、レースなど色々ありますが、これらは全てEOS R50の「デュアルピクセルCMOS AF II」があればかなりラクにピントを合わせる事ができるでしょう。
僕は電車や飛行機はあまり撮りませんが、人や動物に関してはEOS R50はEOS Kiss M2と全くベツモノと言い切れるぐらい、AF性能に違いを感じます。
子供の運動会やテーマパークのショーなど「遠くのもの」を撮りたい人
僕が次にEOS R50をおすすめしたいのは、お子さんの運動会や部活動、さらにディズニーなどのテーマパークのショーなどちょっと遠くにあるものを撮りたい人です。
EOS R50は「動き物」に強いことに合わせて、(画質が落ちますが)デジタルテレコンも使えるので遠くの被写体を撮るのにもおすすめです。
さらにその気になればEOS Kiss M2にはなかった超望遠レンズもRFマウントにはあります。
なので、将来的にステップアップすることを考えても望遠に魅力を感じる人には、僕はEOS R50をおすすめしたいと思います。
将来的にレンズを増やしていきたい人
従来機種のEOS Kiss M2はとても良くできたミラーレス一眼ですが、大きな弱点として「交換レンズのラインアップが貧弱」というのがあります。
なんせEF-Mマウントがまったく発展せず、さらにサードパーティ製レンズもほとんどないまま廃版となってしまったので、今後新しいレンズの登場はほぼ期待できません。
なので、一眼カメラとして交換レンズを充実させていきたい人には僕はEOS R50をおすすめしたいと思います。
正直今はEOS R50のRFマウントもレンズのラインアップにはあまり魅力はありませんが、RFマウントはこれから長く続くと思うので、新しいレンズの発表を楽しみにしておきましょう。
将来的にフルサイズにステップアップするかも、という人でもRFマウントなら共用できるので安心ですよ
どうせ買うならちょっと高くても新しいものが良いと思う人
これはもう理屈抜きになると思いますが、「どうせ買うなら新しいものがいい!」という人もいると思います(僕もそうです)。
倍近く値段が違うならともかく、数万円の違いなら新しいものがいいというなら迷わずEOS R50を選びましょう。
撮影タイプ別:EOS Kiss M2がおすすめなのはこんな人
では最後にEOS Kiss M2をおすすめしたい人を考えましょう
風景やスナップメインの人
動き回る子供写真やペット写真、さらに「明瞭度」パラメーターが効果的に使えるポートレートではなく、自然の風景や街スナップなどを主に撮りたい人であれば、EOS Kiss M2はとても合理的な選択肢になり得ます。
そもそも動いていない被写体であれば、そこまでオートフォーカスの性能が求められる訳ではありません。
さらに明るい所であれば、僕は純粋な画質そのものがEOS R50とEOS Kiss M2でそれほど大きく違うとは感じません。
しかも今の所15mmから使えるRFマウントの標準ズームレンズはありませんので、価格なども考慮すれば「敢えてEOS Kiss M2でいく」という選択肢も全然ありだと思います。
特に街スナップなどの場合は広角レンズを結構使うので15mmは魅力ですよ
そこそこの性能でなるべく安く上げたい人
なるべく安く済ませたい人も、僕はEOS Kiss M2も視野に入れるようにおすすめしたいと思います。
まず当然のことならがEOS R50は新しい機種なので、そこまで急激に安くなることは期待できません。
さらに一定の人がEOS R50に買い替えるなら、EOS Kiss M2の良質な中古も市場に多く出回るかもしれません。
新しいEOS R50と比較すると少々分が悪いEOS Kiss M2ですが、当然悪いカメラではなく十分に高性能なので、ここはあえて安くなった(もしくは中古の)EOS Kiss M2で行く!と考えるのも、僕はアリだと思います。
確かに今まではみんなEOS Kiss M2で凄いキレイな写真を撮ってたんだもんね・・・
まとめ:性能差はかなりのもの、高く売れるなら買い替えもあり
そもそもEOS Kiss M2が出た時、「先代のEOS Kiss Mからあまり変わっていない」と言われていたので、実質5年ぶりぐらいのモデルチェンジと言えるのかもしれません。
もしこれからカメラを始めるのであれば、正直EOS R50一択のように感じますし、もしEOS Kiss M2を持っている人がEOS R50が気になっているのであれば、買換えても損はないように思います。
ですが、当然のことながらEOS Kiss M2だとダメな訳ではないので、このあたりは撮影スタイルや好み、また予算と相談しながら決めることになるでしょう。
この記事が皆さんの参考になれば嬉しく思います。最後まで読んで下さってありがとうございました。
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