こんにちは!カメラ歴15年、カメラ総購入台数25台のNEKO(ねこ)です!
各社ミラーレス一眼が発売されてから結構経ちましたね。ですがもちろん一眼レフもまだまだ健在のため、同じメーカーの中でも複数のレンズ規格が存在するのが当たり前になっています。
さらにこれにシグマやタムロンといった互換レンズメーカーも加わり、今やカメラとレンズの互換性情報を正しく把握するのはさらに難しくなっているように思います。
この記事では2024年4月現在の時点での、キヤノンのミラーレス一眼カメラとレンズの互換性をマウント規格ごとにまとめましたので是非参考にしてみて下さい。
*執筆時時点での情報です。今後新たな情報が発表されたり、仕様が変更されるなどして、記事の情報が古くなる可能性がありますのでご了承下さい。
この記事が扱っている内容
・ マウントアダプターって何?
・ EOS RFシリーズの互換性と使えるレンズ
・ EOS Mシリーズの互換性と使えるレンズ
・ キヤノンレンズの見分け方
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キヤノン同士でも互換性が無いとレンズは使えない
まずはキヤノン同士のカメラとレンズの組み合わせを見てみましょう。サードパーティ製レンズの互換性は後述しますのでそちらをご覧くださいね
<キヤノン純正レンズ互換性表>
◎直接使用可能 ○専用マウントアダプターで使用可能 ×装着、使用不可
■専用マウントアダプターで使用可能だが、画素数が下がる
●直接使用可能だが、画素数が下がる
*2024年4月時点での情報です
2024年4月現在でキヤノンはミラーレス一眼向けに「RFマウント」「RF-Sマウント」、さらに従来の一眼レフ向けの「EFマウント」並びに「EF-Sマウント」の主に4つのマウント規格を展開しています。
(EOS Kiss Mなどの「EF-Mマウント」に関しては、2024年4月現在でまだ販売はされているものの、すべてのカメラ、レンズが生産終了扱いになっており、このまま廃止される見込みです)
例えば「EOS Kiss MにRFマウントのレンズ」など、互換性のない組み合わせの場合は例え同じキヤノン同士でも使用することはできません。つまり自分のカメラに合うレンズとは、基本的には同じマウント規格のレンズ、もしくは互換性の有る規格のレンズということになります。
レンズの規格ってキヤノンだけでも5種類もあるんだね!
そうなんです。特に今は一眼レフとミラーレス一眼の両方の規格が存在しているので注意が必要なんです
上記の表の通りキヤノンのミラーレス一眼は「マウントアダプター」を使うことで従来の一眼レフ用のレンズを使うことができるようになっています。
キヤノンの一眼レフからEOS RシリーズやEOS Kiss M/M2などに乗り換えた方の中には、このマウントアダプターを使用して従来のレンズを使おうと思っておられる方も多いと思います。
このあたりの互換性の注意点はマウント別で解説しているので是非ご覧ください。
マウントアダプターって何?
一眼レフのレンズをミラーレスでも使えるようにするアダプターの事です。これがあればミラーレスのユーザーは使えるレンズを大幅に広げることができるんです。
マウントアダプターって何?
これがマウントアダプター??ただのリングみたいだけど
そうですね。でもちゃんと電子接点が付いていてAFや手ブレ補正が動作するスグレモノなんですよ
ちょっと前までマウントアダプターと言えば、ほとんどは「接点も何もにも無いただのリング」で操作もマニュアルのみという、どちらかというとマニア向けの製品がほとんどでした。
しかしこのキヤノン純正のマウントアダプターは電子接点を持ち、対応するカメラとレンズであれば規格が違っても全く同じようにAFや絞りの操作、手振れ補正などが動作するのが特徴です。
このように中間に挟む形で装着することで違う規格のカメラとレンズを使えるようにするためのものです
へぇ~じゃぁこれがあればどんなレンズでも使えるようになるの?
全部という訳にはいきません。ではこれから具体的にどのレンズが使えるのかマウント別に詳しく調べてみましょう
EOS Rマウントの互換性と使えるレンズの種類
ではまず最新のRFマウントを採用したEOS Rシリーズに互換性の有るレンズを調べてみましょう
<RFマウント互換性一覧>
◎直接使用可能 ○専用マウントアダプターで使用可能 ×装着、使用不可
△専用マウントアダプターで装着可能だが社外製のため要確認
*2024年4月時点での情報です
フルサイズのボディにAPS-C用「RF-Sマウントレンズ」は装着、使用できるものの「1.6倍クロップ」されるため画素数が低下します。
そして、RFマウントのカメラはマウントアダプター「EF-EOS R」を使用すれば、キヤノンの一眼レフ用レンズ(EF、EF-Sレンズ)も使えるようになります。
一方でEOS RシリーズではフルサイズでもAPS-CでもEOS Kiss MなどのEF-Mレンズは一切使用することはできません。
さらにシグマやタムロンといったサードパーティ製レンズをマウントアダプターを使って使用する場合には注意すべき点もあります。
ではここからはEOS Rシリーズで使えるレンズの組み合わせと、その注意点を順番に見てみましょう
RFレンズ、RF-Sレンズはそのまま使える
当然と言えば当然ですが、RFマウントのカメラにRFレンズはそのまま使うことができます。
APS-CのRF-Sマウントのボディ(EOS R50,R10など)の場合は、フルサイズ用の「RFレンズ」もAPS-C用の「RF-Sレンズ」もどちらも全く同じように使うことが可能です。(スイッチやリングなど、レンズごとの仕様は除く)
一方でフルサイズのボディ(EOS RPやEOS R5など)でAPS-C用の「RF-Sレンズ」を使う場合、「クロップ」といって画素数の低下や画角の変化が起きますが、この点は下でさらに詳しく説明します。
一番シンプルな組み合わせパターンですね
一眼レフ用のEFレンズ、EF-Sレンズはマウントアダプター経由で使える
上の「マウントアダプター」のところでも取り上げましたが、RFマウントのボディはマウントアダプター「EF-EOS R」を使えば、キヤノンの一眼レフ用レンズである「EFレンズ」「EF-Sレンズ」を使うことができます。
ただ、EFレンズはの中にはすごく古いものもあるので、あまり古いEFレンズだと動作しなかったり、ボディの性能が発揮できない可能性があります。
さらにAPS-C用の「EF-Sレンズ」もRFマウントのボディで使用可能ですが、こちらもフルサイズのボディで使うと画素数の低下や画角の変化が起きますので、注意が必要です。
RFマウントのカメラはマウントアダプターを使えば一眼レフ用のキヤノンレンズの大半が使えます
フルサイズ機にRF-S、EF-Sレンズを使うと画素数が低下する
本来の画素数 | RF-S、EF-S レンズ装着時の 画素数 | |
EOS R5 | 約4500万画素 | 約1730万画素 |
EOS R6 | 約2010万画素 | 約770万画素 |
EOS R | 約3030万画素 | 約1160万画素 |
EOS RP | 約2620万画素 | 約1010万画素 |
APS-C用のレンズは小型で軽量なものも多いですし、ボディとセットのキットレンズなどを既に持っているという方も多いと思いますが、APS-C用レンズをフルサイズのボディとの組み合わせで使う場合は要注意です。
EOS RなどのRFマウントのフルサイズボディに、APS-C用の「RF-Sレンズ」や、マウントアダプター経由で「EF-S」レンズは使用できますが、画素数が低下します。
詳しい説明は省略しますが、フルサイズのボディにAPS-Cサイズ用のレンズを装着するとセンサーのAPS-C相当の部分しか使うことができないので記録できる画素数が低下します。
えー!EOS R6でRF-Sレンズを使うとたったの770万画素になっちゃうの??それはちょっと使いたくないなぁ・・・
そう思う気持ちはわかります。スマホで見るとかSNS用と割り切って使う分には問題ないですけどね
APS-C用レンズを使うと焦点距離が約1.6倍になる
APS-C用レンズ使用時のもう一つの注意点は、「APS-C用レンズは焦点距離が1.6倍される」という点です。
これはボディがフルサイズかAPS-Cかに関係なく、さらにミラーレス用のRF-Sレンズも一眼レフ用のEF-Sレンズも同様に1.6倍されます
つまり、10mmのレンズなら16mm相当、50mmのレンズなら80mm相当のレンズになるので、この点を理解せずに使うと「思ったよりも望遠だった!」ということになりがちなので注意が必要です。
シグマ、タムロン他サードパーティ製レンズは動作確認済かを確かめよう
対応状況 | |
シグマ | SIGMA GLOBAL VISIONレンズ (Art / Sports / Contemporaryレンズ) はほぼ動作確認済み |
タムロン | 現在販売中のレンズの大半が動作確認済み (一部レンズについては対象外) |
一眼レフではシグマやタムロンといったサードパーティ製互換レンズを使っていたという方は多いかもしれません。
タムロンに関してはメーカーのHPに適合確認のページがあり、主要なEFレンズの大半はマウントアダプター経由でRFマウントカメラでも動作するようです。(2024年4月現在)
一方でシグマはHP上で適合確認の公開はしていません。ですが「Art / Sports / Contemporaryシリーズ」に関しては主要なRFマウントカメラでの基本的な適合確認が取れているとのことです。(2024年4月現在)
ただし、新しい機種の情報はやはりわかりませんし、情報が変わることもありますので、使いたいレンズがある場合には個別にサポートに対応状況を問い合わせる等、最終的には自己責任となるでしょう。
リストになかったりするレンズは使えないってこと?
必ずしも使えないとは言えませんが、正常に動作しないリスクはあるので慎重さが必要ですね
どちらのメーカーも、既に生産が終了しているような古いレンズについてはサポート外とされており、万が一動作しないとしてもユーザーとしてはどうすることもできないので注意が必要です。
EOS Mマウントの互換性と使えるレンズの種類
では次に、EOS Kiss M/M2を含むキヤノンEF-Mマウントで使えるレンズを見てみましょう。
<EF-Mマウント互換性一覧>
◎直接使用可能 ○専用マウントアダプターで使用可能 ×装着、使用不可
▲専用マウントアダプターで装着可能だがメーカー動作確認対象外
*2024年4月時点での情報です
こちらも専用に開発されたキヤノン製、及びシグマ/タムロン製のEF-Mマウントレンズは当然ながら全て問題なく装着と使用が可能です。
しかしEOS Rシリーズ用に販売されているRFマウントレンズはEF-Mマウントのカメラ(EOS Kiss M/M2やEOS M100など)では一切使用することができないのには注意が必要です。
さらに、タムロンやシグマなどの一眼レフ用のサードパーティ製レンズはマウントアダプター経由で装着可能なものの動作確認対象外となっており、動作する保証がないので新たに購入するのはおすすめできません。
それではこちらもEF-Mマウントのカメラで使えるレンズを順に見ていきましょう
ちなみにEF-MマウントはAPS-Cサイズのため、どのレンズを使うとしても焦点距離が全て約1.6倍相当に拡大(望遠)されます。
EF-Mレンズはそのまま使える
EOS Kiss MやEOS M100などのEF-Mマウントに関しても、当然ながら専用に販売された「EF-Mレンズ」はそのまま装着、使用することができます。
さらにEF-Mマウントにはフルサイズボディがありませんので、RFマウントのような「フルサイズかAPS-Cか」のような区別もないので、特に気を付ける点もありません。
ただし、キヤノンのHP上ではEF-Mマウントは全ての製品が販売終了扱いになっている(2024年現在)ので、今後新しいレンズが発売されることはない(可能性が高い)、という点は覚えておきましょう。
EF-Mマウントはいいカメラも結構ありましたが、結局最後までこのレンズ種類不足を解消できませんでしたね・・・
マウントアダプター「EF-EOS M」を使えばキヤノン製一眼レフ用のレンズも使える
そしてキヤノンの一眼レフ用のレンズについてですが、よほど古くなければマウントアダプター「EF-EOS M」を通して問題なく使用することが可能です。
繰り返しになりますが、EF-Mマウントはレンズの種類があまり豊富とは言えない上に、今後新しいレンズの発売も見込めません。
なので、EF-Mレンズで欲しいレンズが無い場合、キヤノンのEFレンズやEF-Sレンズを検討するのがおすすめです。
例えばEOS Kiss MにLレンズを使うと結構化けますよ!
「RFレンズ」は一切使用不可能
残念なことに、EF-Mマウントのカメラ(EOS Kiss Mなど)ではミラーレス用の「RFレンズ」は一切使用することはできません。
センサーとレンズ面との距離(フランジバック)の関係でマウントアダプターも製品化される見込みはありませんので、今後も使用できるようになることはないでしょう。
(ひょっとしたら将来海外メーカーでフランジバックを合わせる補正レンズ内蔵のアダプターなんかが出る可能性がゼロではないですが、まず普通の人が使うようなものにはならないと思います、価格とか)
一眼レフ用レンズの新製品も期待できないので、EF-Mマウントのカメラで使えるレンズの種類は今がMAXだと思っておきましょう
シグマやタムロンはマウントアダプターを使ってのEOS Kiss M/M2やEOS Mシリーズでの使用をサポートしていない
サポート外の場合は万が一正常に動作しなくても打つ手がない
最後に注意すべき点として、シグマとタムロンはマウントアダプター経由でのEF-Mマウントでの使用に対して動作確認をしていません。
つまり、例えばEOS Kiss Mにシグマやタムロンの一眼レフ用のレンズをマウントアダプターを使って装着した場合にAFや手ブレ補正といった一部機能が正常に動作しない可能性がある、ということです。
装着はできるのに使えないということがあるの?
使えない訳ではなくて、あくまで動作保証がないというだけです。大体は使えるようですが、万が一エラーが出たり一部機能が使えないといったこともあっても残念ながら打つ手はありません
しかし、実際にはEF-Mマウントのカメラでシグマ・タムロンの一眼レフ用レンズを使っているという声はネットなどでもたくさん上がっているので、問題が起きる確率はあまり高くないようです。
そうはいっても、もちろん製造時期の微妙な違いなどで他の人が使えても自分の場合は使えなかった、ということも考えられるので、EOS Kiss M/M2などのEOS Mシリーズのユーザーがわざわざシグマやタムロンの一眼レフ用のレンズを新しく購入する、というのは避けた方が無難です。
もちろん既に一眼レフ用としてそれらのレンズを使っている方であれば、マウントアダプターを用意して試してみる価値は十分にあるでしょう。
使えないリスクを考えるとEF-Mマウント用にシグマ/タムロンの一眼レフ用レンズを新たに買うのは避けた方がよいですね
キヤノンレンズのマウントの見分け方
最後にキヤノン製限定ではありますが、レンズのマウントの簡単な見分け方を見ておきましょう。
レンズ型番 | |
キヤノン製 RFレンズ | RF 50mm F1.8 STM RF 24-105mm F4-7.1 IS STM RF 35mm F1.8 macro IS STM RF 24-240mm F4-6.3 IS USM |
キヤノン製 RF-Sレンズ | RF-S 18-45mmF4.5-6.3 IS STM RF-S 18-180mm F3.5-6.3 IS STM |
キヤノン製 EF-Mレンズ | EF-M 22mm F2 STM EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM EF-M 55-200mm F4.5-6.3 IS STM EF-M 11-22mm F4-5.6 IS STM |
キヤノン製 EFレンズ | EF 50mm F1.8 STM EF 35mm F2 IS USM EF 24-105mm F4L IS II USM EF 70-200mm F4L IS II USM |
キヤノン製 EF-Sレンズ | EF-S 24mm F2.8 STM EF-S 10-18mm F4.5-5.6 IS STM EF-S 18-55mm F4-5.6 IS STM EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STM |
キヤノン製レンズは型番の先頭がマウント名になっている
上の表を見て頂ければ一目瞭然と思いますが、キヤノンのレンズの型番は必ず「EF」や「RF」といったアルファベットで始まり、このアルファベットがそのままマウントの種類を表しています。
例えば「EF50mm F1.8 STM」であれば「EF」で始まるので一眼レフ用の「EF」マウント、「RF50mm F1.8 STM」であれば「RF」で始まるのでミラーレス用の「RF」マウント、という具合に製品の型番からマウントの種類を知ることができます。
もちろんマウントの形や径も微妙に違いますが、型番で判断するのが一番確実です
一方でシグマやタムロンといったサードパーティメーカーに関しては、同じ型番でも対応するメーカーが違うことがほとんどなので見分けがつきにくいことがあります。
中古などでシグマ・タムロンレンズを購入する際は間違って他メーカーのマウントのレンズを買ってしまわないように注意しましょう。
まとめ:互換性を理解して新しいレンズを買おう!
ある程度カメラに慣れてくると新しいレンズが気になってくると思います。
自分が持っているのと違うスペックのレンズを使えば、今まで撮れなかったような写真を撮ることができるようになるかもしれません。
もちろん写真は機材だけで撮るものではないので、上達するためには基本的な理解やカメラの使い方の上達なども必要になってきます。
このサイトでは、特に初心者の方や初めてデジタル一眼を手にした人が、上達してカメラライフをより楽しめるような情報を提供していきたいと思っています。良ければ他の記事も参考にして頂ければ幸いです。
この記事が皆さんの参考になれば嬉しく思います。最後まで読んで下さってありがとうございました。
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