こんにちは!カメラ歴15年、カメラ総購入台数25台以上のNEKO(ねこ)です!
キヤノンRFマウント単焦点レンズ「RF50mm F1.8 STM」は大人気の50mm単焦点レンズで、一眼レフ時代から「最初の1本」として人気があった50mm単焦点の最新バージョンです。
ですがこのレンズ、ネットでレビューを探してみても、フルサイズで使ったレビューがほとんどで、EOS R10やR50といったAPS-C機でのレビューはあまり多くないように思います。
それでこの記事では、初めてのカメラにEOS R10やEOS R50といったAPS-Cカメラを選んだ比較的初心者の方向けに、このRF50mm F1.8 STMを実際に1年間使用して感じた感想や注意点を、できるだけわかりやすくレビューしたいと思います。
EOS R10とR50で丸一年使って感じた正直な感想なので、これから買う人の参考になれば嬉しいです
この記事でわかる事
- RF50㎜ F1.8 STMってこんなレンズ
- RF50㎜ F1.8 STMをAPS-C機で使う場合の注意点
- RF50㎜ F1.8 STMをAPS-C機で1年以上使った感想&レビュー
など
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キヤノン RF50mm F1.8 STMの特徴
このレンズってどんなレンズなの?
一言で言うと、「軽くてよくボケるレンズ」ですかね
それではこのレンズの特徴を順番に見ていきましょうね
焦点距離が固定の単焦点レンズ
これよく聞くけど、「単焦点」ってなに??
「焦点距離」が可変ではない、つまりズームができないレンズのことですよ
このRF50mm F1.8 STMは「単焦点レンズ」と呼ばれるレンズで、簡単に言うとズームで写る画像の大きさを大きくしたり小さくしたりすることができないレンズです。
例えばEOS R10やR50に付属の標準レンズだと、ズームレンズを回して広角~望遠と大きさを変えることができますが、このレンズは焦点距離が50mm固定のため、それができません。
なのでこのレンズを使う場合、写るものの大きさを変えたい場合、自分の足で近づいたり離れたりする必要があるので、慣れるまでは注意が必要です。
ズームできないって凄い使いにくいんじゃないの!?
もちろん最初はそう感じると思いますが、慣れるとそれがメリットになることもあるんですよ
最小F値がF1.8で、付属レンズにはないボケを楽しめる
このレンズはズームできないかわりに、付属のレンズにはない「大きなボケ」を実現しています
きっと多くの人がこのレンズに求めるのはこの「ボケの大きさ」なんじゃないかと思いますがどうでしょうか?
一般的に、F値が小さくなるレンズ(明るいレンズと表現しますね)はボケが大きくなる傾向にあります。
そしてこのRF50mm F1.8 STMはF値が「F1.8」とかなり明るいレンズなので、付属の標準レンズと比べるとはっきり言ってめっちゃボケます!
上の写真はAPS-C機であるEOS R50の標準付属レンズ(RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM)とのボケの比較です。
同じようなアングルで撮っていますが、F6.3の付属レンズに比べると、F1.8のこのレンズは比較にならないぐらい大きくボケているのがわかりますね。
こんな感じで、このRF50mm F1.8 STMは気軽に、大きなボケの写真を撮りたい人にオススメです!
比べたら全然違うね!
そうでしょ!、こんな感じで付属レンズだと背景がなかなかボケてくれない場合でも、このレンズなら簡単にボケを大きくできます。やっぱり「明るいは正義」ですね!
RF50mm F1.8 STMをAPS-C機(EOS R10 R50など)で使う場合の注意点
このレンズめっちゃボケるしいいじゃん!買っちゃお!すぐ買っちゃお!
ちょっと待ってください!EOS R10やR50で使う場合はちょっとした「難点」もありますので、それも踏まえて考えてくださいね!
APS-C機(EOS R10、R50など)で使う場合、50mmは「標準レンズ」ではない
一般的にこのRF50mm F1.8 STMを含む焦点距離50mmのレンズは、35mmと並んでスナップ撮影に最適な「標準レンズ」と呼ばれます、が!、それはあくまでもEOS R6やR8といったフルサイズ機で使った場合の話です。
難しい話は省略しますが、キヤノンのAPS-Cサイズセンサーを搭載したカメラは装着レンズの焦点距離が約1.6倍されるので、このレンズをEOS R10やR50で使った場合、焦点距離は実質80mm扱いとなり、35~50mmの標準レンズの枠からは完全に外れます。
(*正確な表現ではないですが、わかりやすさを優先してます。実際の焦点距離が変わる訳ではなく、あくまでも写る範囲が変わるだけです。)
フルサイズカメラとEOS R10やR50のようなAPS-Cカメラとは、同じレンズでも写る範囲が違います
<フルサイズの50mmとAPS-Cの50mmの比較>
同じレンズでもカメラによって写る範囲が違うなんてことあるんだね!
そうなんです、フルサイズとAPS-CとではAPS-Cの方がかなりアップに写るので、同じレンズでも使い勝手がかなり変わるんです
ちょっと難しい話になってしまいましたが、とにかくこの「50mmは標準域だから初心者にも使いやすい!」というのは、EOS R10やR50といったAPS-C機には当てはまらない!という点は覚えておいてください。
「80mm相当」は結構アップなのでAPS-C機で使いこなすには慣れが必要
確かに!室内だと後ろに下がれないから思ったより撮れる範囲が狭いね・・・
そうなんです。せっかくのF1.8なので室内で使いたいと思う人も多いと思いますが、結構アップになるのでその点は注意です
この「フルサイズ80mm相当」と言えばちょっとした中望遠レンズと同じ焦点距離で、例えば散歩中に気軽にスナップ撮影をするには「ちょっとアップ過ぎる」と思うかもしれません。というか、思うでしょう。
せっかく散歩に持ち出しても景色を広く撮るような用途には使えませんし、さらに後ろに下がれない屋内だとかなり使いにくく思うはずです。
一般的に中望遠レンズが得意としているのはポートレートやテーブルフォト、さらにある程度主題を明確に切り抜いたスナップなどになります。
なのでこのレンズを使う場合、お子さんやポートレートの場合は全身ではなく「胸から上」のアップで撮ったり、スナップでも全体ではなく対象の1点に絞り込んで撮ることを意識すると良いでしょう。
買う前にイメージをつかむために、今お持ちの標準レンズのズームを「50mm」に合わせて(45mmまでしかない人は45mmで)、いろんなものを撮ってみましょう。
特に室内だと後ろに下がれないので、最初は思ったよりも自由に撮れないことに驚くと思います。
ある程度慣れるとは思いますが、どれだけ撮ってもどうしてもアップ過ぎると感じることが多かったり、構えたけど撮るのをあきらめる、ということが続くなら、正直言ってこのレンズの焦点距離は好みに合っていないのかもしれません。
この80mm相当の焦点距離は好みが分かれるので、まずは手持ちの標準ズームを50mm付近にして、どれぐらいの範囲が写るのか試してみましょう
使ってたら慣れる・・・かな・・・・・・・・
手ブレ補正は非搭載なのでしっかり構えて撮ろう
手ブレ補正無いんだ!大丈夫かな・・・
この値段と重量なのでそこはあきらめましょう・・・
残念ながらこのRF50mm F1.8 STMには手ブレ補正機構が内蔵されていません。
なので、APS-Cでボディ内に手ブレ補正が内蔵されているEOS R7以外のカメラでこのレンズを使って写真を撮る場合、手ブレ補正が完全に無しになります。
なので、夜や屋内ではF値をF1.8やF2.8にして、しっかり構えて撮るなど、手ブレにはいつも気を付けて撮る必要がありますね。
とは言っても最近のカメラであればISO感度を上げてもノイズはマシなので、ある程度は大丈夫ですよ
絞り解放(F1.8)は解像度が低下するので、くっきり撮りたい場合はF2.8まで絞る
このレンズ、絞りによる解像度の変化が割と顕著で、具体的には絞り解放(F1.8)~F2.2ぐらいまでは、ピントが合っていても軽く滲んだような写りとなります。
この滲みはF2.8ぐらいで完全に解消するので、解像感が気になる場合は1段程度絞ってF2.8ぐらいで撮るのがよさそうです。
逆に敢えて解像感を低めにしたい場合や、緩い雰囲気を出したい場合はF1.8で撮れば独特の雰囲気が出るので、これはこれでアリです。
個人的にはこの絞り解放時に「甘さ」が出るレンズはレトロっぽくて好きですけどね。
最近は少なくなりましたが、ひと昔前まではこんな感じで絞りと画質は連動していたのが普通でした。僕はレトロで好きですね
RF50mm F1.8 STMの特徴を実写でテスト
ではここからはRF50mm F1.8 STMの光学性能を実写でテストしてみましょう
絞りによるボケ味の変化
F値ごとのボケと解像感の比較です。
基本的にはなだらかなボケだと感じますが、後ろボケが少々ザワついた感じになっているのは、価格から考えると仕方ないことだと思います。
RF50mm F1.8 STMをAPS-C機で1年間使った感想
ではここからは僕が実際にEOS R10とEOS R50でこの「RF50mm F1.8 STM」を使って良かったと思うポイントをお伝えします
やっぱりF1.8の大きなボケは使っていて楽しい
これは作例を見て頂いた通りなのですが、やっぱりF1.8はかなりボケますし、使っていて効果がわかりやすいです。
もちろんボケれば良いというものでもないですが、それでもやはりこのF1.8が使えるレンズというのは、イザという時にあると重宝します。
ボケ方に関しても、さすがに高級レンズ並みの溶けるようなボケ、とはいきませんが、僕個人としては十分に綺麗だと思えるボケ方だと思います。
一般的に単焦点レンズはズームレンズと比較してボケ方が綺麗と言われていますよ
重量がたったの160gなので気軽に持ち出せるのが嬉しい
僕がこのレンズをAPS-Cで使って感じた感想は、とにかく軽いので気軽に持ち出せる、という点です。
いくら写りが良くても「大きくて重いレンズ」は持って出るのに気合が必要で、どうしても使用頻度が下がってしまいます。
ですがこのRF50mm F1.8 STMは重量がたったの160gしかありません。
これぐらいであれば、使うかどうかわからなくてもとりあえずカバンに入れておこうか、という気になるので、持ち出す頻度としてはトップクラスのレンズです。
ぶっちゃけ30万円のLレンズより、3万円のこのレンズの方が持ち出す頻度は高いですね!
APS-C機(EOS R10 R50など)に装着するとせっかくのコンパクトなカメラが台無し
最後にちょっと辛口なことを言います。
このRF50mm F1.8mm STMはフルサイズにも対応したレンズなのでどうしても径が太く、EOS R50やR10に装着すると、せっかくのコンパクトなAPS-Cカメラの魅力が半減してしまいます。
ソニーやニコンなどはAPS-C専用のコンパクトなレンズのラインアップがありますが、キヤノンには現状それは殆どありません。
何十万円もするハイエンドなレンズもいいですが、コンパクトなEOS R10やR50にベストマッチなAPS-C専用パンケーキレンズや小型の単焦点レンズなど、もっと初心者に寄り添ったレンズもお願いしたいと思います。
結局APS-C機で「仕方なく」このレンズを使うって人も多いと思うんですよね・・・
度々言っていますが、正直キヤノンはAPS-Cユーザーに対して手を抜きすぎではないかと思います。
せっかく自社のカメラを買ったユーザーに対して、ステップアップに適切なレンズが無いのでは次につながっていかないのではないでしょうか。
いきなりフルサイズのカメラを買う人なんてほとんどいないんですから、APS-Cのユーザーでも写真を楽しめるようなレンズ製品を是非お願いしたいと思います。
あくまでも理想ですが、初心者向けに写りはそこそこでいいので、基本的なスナップ用パンケーキや超広角、マクロレンズなどが1本3万円まで揃えば最高だと思うんですけどね・・・
まとめ:APS-Cで使うのは慣れが必要だけど、大きなボケは魅力的!
結局のところ、APS-C機であるEOS R10やR50でこのRF50mm F1.8 STMを使う場合、「フルサイズ換算で80mmの中望遠レンズ」となる、というのが最大のポイントだと思います。
これは結構望遠気味なので特に室内では使いにくく感じることも多いかもしれません。
なので買う前に一度手持ちのレンズのズームを50mmや45mmに合わせて、どれぐらいの範囲が写るレンズなのか十分に体験しておくなら、後になって「こんなはずじゃ・・・」という事態を避けることができるでしょう。
そして晴れてRF50mm F1.8 STMを手に入れたら、大きくてなだらかなボケに感動すると思います。
使えば使う程、撮れば撮るほど上手くなりますので、「今度の旅行は50mm1本で行くぞ!」のような気持ちで付き合っていってあげてください。
長い目で見てカメラが上手くなりたい人、上達のための勉強や練習ができる人であれば、いずれこのレンズの「おいしいところ」を十分に使えるようになるでしょう。
この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しく思います。最後まで読んで下さってありがとうございました。
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