EOS R50におすすめのレンズ番外編 激安MFレンズ TTArtisan 35mm f/1.4 C
最後に紹介するのは中級者向けのマニュアルフォーカスレンズです。初心者にはちょっとハードルが高いですが、「撮る」ことを楽しめるレンズです。スナップ撮影におすすめです
EOS R50におすすめのレンズ番外編は、「TTArtisan 35mm f1.4C キヤノンRFマウント用」という無接点のマニュアルレンズです。
「TTArtisan」というのは中国のメーカーで、日本のメーカーのカメラ向けにシンプルなマニュアルレンズを極めて低価格で販売している「知る人ぞ知る」レンズメーカーです。
このレンズはマニュアルレンズなのである程度カメラの操作に慣れた中級者向けと言えますが、まるでクラシックカメラを操作しているような感覚はとても楽しいものなので、腕に覚えのある方に是非試してほしいレンズです。
なんか変わったデザインだね
注意点として、このレンズはAF(オートフォーカス、自動ピント合わせ)がない「マニュアルレンズ」で、ピント合わせは自分で行う必要があります。
さらにF値の調整もカメラのダイヤルではなく、レンズ先端の「絞りリング」を使って機械的に合わせます。
ですが、EOS R50には「フォーカスピーキング」という、ピント合わせをアシストする機能が搭載されているので、ある程度慣れれば結構簡単にピント合わせができるようになると思います。
自分でピントを合わせるとかできるかなぁ・・・
もちろん全くの初心者には厳しいと思いますが、「フォーカスピーキング」というアシスト機能もあるので、思ったよりは簡単ですよ
TTArtisan 35mm f/1.4 Cのおすすめポイント
このレンズのおすすめポイントは、やはりその圧倒的な低価格だと思います。
例えばキヤノン純正の同じ35mmの単焦点である「RF35mm F1.8 IS STM」は2024年1月時点で約6~7万円もしますが、このレンズであれば1万円ちょっとで済みます。
さらに解放F値がF1.4と高級レンズ並みの明るさなので、ダブルズームキットに付属する標準レンズとは比較にならないぐらいのボケを楽しむことが可能です。
<<付属標準レンズとこのレンズのボケ比較>>
凄い!安いレンズなのにボケ方が全然違うね!
なんせF1.4ですからね。万人向けとはいい難いですが、遊ぶのにはちょうど良いレンズですよ
比較するとその差がはっきりとわかりますね。
「ある程度機械の操作が得意な人がとりあえず安価に明るい単焦点レンズを試してみたい」、という場合や、「クラッシックテイストで一枚一枚じっくり撮っていきたい」という人にはかなりおすすめです。
TTArtisan 35mm f/1.4 Cの残念ポイントと注意点
このレンズの「残念な点」はあまりないのですが(なんせこの価格なので)、注意すべき点としてはやはり「手振れ補正」が無い点で、ゆっくりと1枚1枚丁寧に撮るのを心がける必要があるでしょう。
さらに繰り返しになりますがピント合わせは自分でする必要があるので、「あまり完璧なピントを求めない」という気持ちで撮ることも大切です。
加えて、このレンズは写真のExif情報にレンズ関連の情報が残らないので、後から見てレンズ名や絞り値などを参照できない、という点も(それを使うことがある人は)要注意ポイントとなります。
そりゃこの値段だもんね
TTArtisan 35mm f/1.4 Cの作例とおすすめの撮り方
*作例準備中です。後日追加します。
このレンズのおすすめの撮り方は、やはりF値1.4という高級レンズ並みの「明るさ」を生かした、ボケのある写真が良いと思います。
レンズ先端のリング(F値)を最小の1.4にセットし、メインの被写体にある程度近づいて撮るだけでかなり背景がボケてくれるはずです。
焦点距離が35mmでEOS R50で使えば56mm相当となるので、あまり広い範囲を写すよりも「主題はコレ!」と決めて撮った方が撮りやすいと思います。
モノクロスナップとかも面白いですよ
EOS R50 でマニュアルフォーカスレンズを使う方法
では最後にこのレンズをEOS R50で使う方法を見てみましょう。慣れれば結構簡単ですよ
EOS R50でマニュアルフォーカスレンズを使う:事前にしておく設定
レンズなしレリーズ:ON
この「レンズなしレリーズ」を「ON」にしておかないと撮影ができないので忘れないようにしてくださいね
EOS R50で無接点のマニュアルレンズを使う場合、この「レンズなしレリーズ」を「する」に設定しておく必要があります。
電子接点のないレンズの場合、カメラから見ればレンズがついているのかついていないのかわからないため、この設定をしておかないとシャッターボタンが無効になるので注意しましょう。
<<レンズなしレリーズの設定方法>>
この「レンズなしレリーズ」は普通のレンズを使う場合でも「ON」のままで問題ありませんので、一度「する」に設定したらもう変更する必要はありません
MFピーキング設定:入
次に「フォーカスピーキング」というアシスト機能を使えるようにしましょう
上の「レンズ無しレリーズ」の設定だけでとりあえずは撮ることができるようになりますが、それだけだとピント合わせにかなり苦労します。
なので、「ピントが合っているところを強調」して表示してくれる「フォーカスピーキング」という機能をONにするのも合わせて行いましょう。
<<フォーカスピーキングの設定方法>>
これでピントが合っているところが赤色で強調表示されるようになりました。
普通のレンズ使用時にはオフにできるように、このメニューは自分でいつでもオンオフできるようにしておきましょう。
設定メニュー右端には「マイメニュー」といって自分でよく使うメニュー項目を集められるようになっているので、そこに登録しておくと便利です。
EOS R50でマニュアルフォーカスレンズを使う:実際の撮り方
事前設定が済んだら早速撮ってみましょう。
モードダイヤルは慣れるまでは「P」で十分でしょう。慣れれば「Tv」に合わせて自分でシャッタースピードを決めれば(1/60以上が無難)より「マニュアル感」を楽しめます。
どちらにしてもISO感度設定を「AUTO」にしておくのを忘れないようにしてくださいね。
最後にレンズのF値を設定します。と言ってもレンズ先端の「絞りダイヤル」を回すだけなので簡単です。
暗い場所や大きくボカしたい場合は「F1.4」に、ある程度隅々までピントを合わせたい場合は「F5.6」か「F8」あたりにセットしましょう。
これですべての準備は完了です。撮りたいものにカメラを向けて、レンズについているピントリングを回してみてください。
赤く強調表示されているところがピントが合っているところです。
ピントリングをグリグリと回してピントを合わせたい場所に赤色が来るようにし、そのままシャッターボタンを押し込んで撮影です。AFではないのでいつもの「半押し」は不要です。
最初は練習が必要だと思いますが、慣れれば1枚2~3秒程度でピントが合わせられるようになります。焦らずじっくりと身に着けてくださいね。
一眼レフの頃では考えられないぐらい簡単ですね。良い時代になりました
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